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2026.03.31 ブログ

企業導入率75%!財務省の調査から読み解く、今すぐAI活用を始めるべき理由

今年1月に発表された財務省の調査(全国1,103社が回答)によると、大企業から中小企業までを含めた回答企業の75.3%が、すでに業務でAIを活用していることが明らかになりました。

約5年前の2019年時点では導入率がわずか11.1%だったことを踏まえると、ここ数年でAIは「一部のIT企業だけの新しいテクノロジー」から、あらゆるビジネスの「必須インフラ」へと爆発的に普及しています。


さらに、導入した企業の約90%が「業務時間の削減」という強力な効果を実感しており、AIの活用用途を広げている企業ほど「売上増加」や「既存商品の価値・品質向上」といった事業成長に直結する成果を上げています。


企業規模を問わず、今すぐ正しいアプローチでAIをビジネスに実装することが、これからの企業の競争力を大きく左右する時代になっていると言えるでしょう。

参考:財務省「地域におけるAI活用を巡る現状

なぜAI普及が急加速したのか?

ここ数年でAI導入が急増した背景には、定額制で最新のAI機能を利用できるクラウドサービスの浸透などにより、巨額なシステム投資なしで高度な技術を手軽に利用できる環境が整ったことが挙げられます。


加えて、日本は2035年に約850万人の労働力が不足する「超・人手不足時代」に突入すると予測されています。

人を雇うことがますます難しくなる時代において、「AIをいかに優秀なパートナーとして使いこなすか」が、企業の存続と成長を分ける最大の要因となっています。

事業成長・大幅な業務削減に直結するAIの成功事例

AIを自社のコアビジネスに組み込み、大きな成果を上げている事例は多岐にわたります。

いくつかご紹介します。


大幅な業務時間削減

GMOインターネットグループでは年間推定107万時間、パナソニック コネクトでは年間18.6万時間の労働時間削減を実現し、その分を企画立案などの業務に振り向けています。

参考:財経新聞2026年3月12日「AI導入で年間100万時間超の削減も 事例が示す「考える仕事」へのシフト


売上増加

DBS銀行では、AIによるお金の管理・自動提案サポートを利用した顧客は、利用していない顧客と比べて「投資が5倍、保険加入が3倍」へと激増しました。

これにより、2024年に年間約850億円相当の経済価値を創出し、2025年には約1,130億円に拡大する見通しです。

参考:株式会社日本総合研究所 2025年6月10日「金融×生成AI 事例から導く変革の最前線と実践戦略

AI導入で陥りやすい罠と「プロセスデザイン(ゼロ化)」の重要性

一方で、「AIツールを入れたけれど、逆に確認作業や別ツールへの転記などの手間が増えた」という失敗も少なくありません。

これを防ぐ鍵が「プロセスデザイン」です。

プロセスデザインとは、「一部のタスクを切り取って代替するのではなく、業務プロセス全体を見直して効率化する」ことや、「人の介在するポイントを限りなくゼロに近づける」ことを指しています。


例えば、議事録の作成だけをAIに任せても、別システムへのコピー&ペースト作業などが発生すれば新たな工数が生まれます。

当事務所の例でお伝えすると、紙の資料をAIに読み込ませてエクセルファイルを新規で作成させようとする場合、AIに読み込ませるために紙の資料をスキャン等でデータ化する作業が発生します。

紙の資料が多ければ多いほど、AIが読み込みエクセル化することによる作業の効率化を上回る手数がかかることになります。

AIに処理をしてもらうための準備に、人間の時間が取られるということになりかねません。

そのため、単に作業の一部をAIに代替させるのではなく、

・業務プロセス全体の見直し

・仕事の流れの再設計

・フローの根本的な改善

・関連システムとのシームレスな連携

が鍵となり、「人の介在するポイントを限りなくゼロに近づける(ゼロ化)」という視点で業務プロセス全体を再設計することで、圧倒的な生産性を生み出します。

先ほどの当事務所の例に当てはめると、AIでの処理を前提とするのであれば、資料はPDF等データである方が望ましくなります。

そのため、資料を受領する段階から受領方法や資料の形式の検討が必要となりますし、場合によってはご提供いただくお客様や提携先との調整をする場合もあります。

まとめ

AIを活用する最大のメリット、それは単なるコスト削減ではありません。

「人間を機械的な作業から解放し、人間にしかできない『思考・対話・創造』に集中させること」、そして「個人の頭の中にしかなかったノウハウ(暗黙知)を組織全体の力に変えること」にあります。


これからの時代、ビジネスパーソンに求められるのは、事務作業などの「中間業務」を自らこなすことではないでしょう。

「プロセスデザイン」の視点を持って定型業務をAIに任せ、工数を限りなくゼロに近づけること。

そして、一部の優秀な人材だけが持っていた営業手法や判断基準をAIによって形式知化し、チーム全体のスキルを底上げすることです。

AIによって創出された貴重な時間は、「高度な経営判断(川上)」や「顧客との深いコミュニケーションや交渉(川下)」といった、人間にしか生み出せない高付加価値な領域に一点集中させることができます。

これこそが、AI時代を勝ち抜く最大の戦略となるのではないでしょうか。


AIという強力な「相棒」を正しく実装し、皆様ご自身や会社の「人間の強み」を最大限に引き出すことが、ビジネスを飛躍的に成長させる確かな原動力となるはずです。

監修:ウィルレグルス税理士法人